甘い夏  煙草の匂い



「…なぁ、なんで百合子と付き合い始めたん?」

「いまさら聞く?」

「ちょっと気になった。」

「…さぁ?覚えてないね。」



…スカシ野郎が…。



もう一度、タレコミのコメントを見てみる。

あからさまに、真那がターゲットだと言わんばかり。


「真那…ヤバいな。」

「ん~。週末も1人かな…。」


週末?なんで真那の週末の心配をする?

進也の顔をガン見していたら「あぁ…。」と思いだしたように話始めた。


「真那、週末の土日は社長の家で過ごす事になってるらしいよ。仕事も休みだしね。

アパート決める時に、そう約束したんだってさ。」


週末?毎週?お泊りで?2日間も真那を独り占め???

む~…ズルイ。


それにしても、コイツは本当に真那の事をよく知っている…。

百合子と仲がいいから?彼女の友達だから、なんでも知っているのか?


ヤバいヤバい、と頭を振ると「どうした?」と進也が聞いてきた。


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