甘い夏 煙草の匂い
まずは…と、頬や目尻にキスを落とす。
「ちょ…ま…待って…」
ムリ。待てない。
頭は手で固定したまま、今度は首をかしげて、唇と舌で真那の耳を愛撫した。
「やっ…あっ…やめっ…」
…すげぇ…エロい反応…。
ヤダ。ぜってぇやめねぇ。
むしろ、火がついた。
グイグイ腕を引っ張って抵抗するが、かえって煽られている気がして、また火がつく。
やっぱりキスがしたい。
そう思い、正面に向き直る。
唇で唇を包み込むようにキスをし、舌先でそっと唇をなぞる。
「んっ…!」
真那の身体がピクッと動いた。
こんなキスだけで感じているなんて…抱いたらどうなるんだ?
「真那…好きだ…」
「…え…?」
改めて言った告白を合図に…
《イタダキマス。》
そう心の中で手を合わせた。
「…や…嘘…ま待って…」
「真那…」
下唇をそっと噛む。
そのまま顎へとキスは流れていく。