甘い夏 煙草の匂い
すぐに、真那にメールを送ると
『今日は休みなので、家の事をやって、大人しくしてます。
上杉さんも、お仕事頑張って下さい。』
…だって。
なんか俺、愛されてる?
ウキウキしながら、自宅に戻った。
「よ。」
「お。」
軽い挨拶して、進也が俺んちに入ってきた。
「んで?話って?」
…思い出した。いい気分だったのに。
「これの為に、秘書から呼び出しくらった。」
ヒラヒラっと、写真を落とす。
「おっと…ん?」
「こっちには、過激なお言葉が…。」
「…うわぁ。もう、警察に届けた方がいいな?」
「それだけじゃねぇだろ。なに、チュウしようとしてんだ?」
ドカッと勢いよくソファに座ると、反動で後ろにゴロンとしそうになった。
…これだから、無駄にデカいソファは!
「チュウ?…あぁ、蛾だよ、蛾。」
「が?」
「蛾。窓開けて走ってたら、入り込んできたんだろうな。髪の毛に止まってたから、捕まえようとしてたんだよ、ほら。」