甘い夏 煙草の匂い
事務所に送られてきた写真とメールの文章。
「『ジャマモノ』って、結局は俺だったのかな?」
進也はクスリと笑って、写真をテーブルに置いた。
「まだヤツの犯行って決まったワケじゃないけど…な。」
「でも、龍太んちにいる間は安心かな?」
「…。」
「…龍太?」
進也に「安心だ」と言われても、イマイチしっくりこない。
昼間感じた、得体の知れない…このモヤモヤ感…。
このモヤモヤがなんなのかまだ解決しないが、とりあえず心の詰まりを出してみよう。
「なぁ…進也って、真那の事をどう思ってる?」
「なんだ?いきなり…」
「いいから、どう思ってんだよ?」
「どうって…前にも言ったろ?妹みたいなモンだよ。」
想像通りの答え。しかし、モヤモヤはまだ晴れない。
「ただの妹にしちゃ、可愛がり過ぎだろ?」
「お前だって、異常なほど可愛がってんだろ?」
「俺は真那に恋愛感情を抱いているんだから、当たり前だろ?」