甘い夏  煙草の匂い



「そんなのいいよ。それより、体調はもういいのか?」

「はい、すっかり!上杉さんのおかげです。」

「そっか。それは良かった…」

「だから、今日は私がこっちで寝ます。」

「は?いいからベッド使え。」

「昨日お借りしましたし、今日はソファで…」

「女をソファになんか寝せれるか。」

「でも上杉さん、明日もお仕事じゃないですか。」

「ウダウダ言ってんなら、一緒にベッドで寝るか?」

「な…なに言ってるんですか?」

「なんだ?恥ずかしいんか?昨日は自分から迫って来たクセに。」

「は…?迫っ…?」


やっぱり覚えていないか。


「『キスしてぇ』って迫ってきたろ?」

「な…?してませんよ!」

「真那って、酒入ると大胆になるのな?」

「さ…け?」


あ…やべ。


「まさか…おにぎりに?」

「違う。ポ○リ。」


…しまった。



「ひどいっ!何飲ませてるんですかっ?!」

「ちょこっとだけだよ。あんなんで記憶無くすか?フツー。」

「ひっ…ひどっ!」



真っ赤になりながらも、残りのパフェをパクパク食べ始めた。




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