甘い夏 煙草の匂い
君を守りたい
―ピーンポーン―
家で寝ていると、チャイムがなった。
…ここ最近はメチャクチャ忙しかった…。
海外でPV撮影があったり、大御所先輩のパーティーがあったり…。
久しぶりにベッドで寝れるってのに…誰だ?
…まぁ、シカトしておこう…。
―ガチャガチャ―
!?
誰だ?
「失礼しまーす、作業に入らせて頂きまーす。」
この声…真那だ!
シゲさんもそうだったが、専属家政婦は合鍵を持っている。
そうか…今日は家事を頼んでいる日だった。曜日感覚がない自分に、また疲れを感じた。
じつは、あの飲み会以来、まともに会っていない。
…寝てる場合ぢゃないね…起きなきゃ。
寝室のドアを開けると
「きゃっ!?」
「あぁ…おはよ。」
居るとは思わなかったのか(そりゃそうだわな。)、必要以上にビックリする真那。
「…おはようございます…てか、お昼過ぎてます…。」
「んぁ…昨夜、久しぶりに帰ってきたんだ。んで、寝てた。」
「あ…お疲れ様です。…」
真那はそう言って、着けようとしていた水色のエプロンを握りしめていた。