甘い夏 煙草の匂い
「マジで。本気で言ってんだけど。」
「…彼女さんがいるじゃないですか?」
彼女っつうか…セフレだけどな。
「あぁ…別れた。お前を好きになったから。」
「え…?」
「だから、今はいない。」
「でも…。」
返す言葉に戸惑っている。…もう一押しか?
真那の唇をジッと見つめる。
これから何をするのか気付いたらしく、俺を突き放そうとする手に力がこもった。
真那の細腕など、話にもならない。
顎をつかんだまま、そっと顔を近づける。
「だめっ…。」
抵抗を見せるものの、俺には通用しない。
喋る唇ごと、包み込むようにキスをした。
「んっ…!」
…まだ抵抗してる。仕方ないじゃないか、俺の言う事が信用してもらえないなら、強行突破するまでだ。
グイグイと胸を押してくるが、それもさせないようにと、ギュッと抱きしめ直した。
柔らかい真那の唇…。それを何度も何度も食べるように、キスを繰り返した。
「まっ…や…」
キスの合間に、抵抗の言葉を漏らすもんだから…。
ボク、燃えてきちゃいましたよ?
っつーか、歯が閉じてませんぞ?
…舌、入れちゃいますよ?