甘い夏 煙草の匂い
「ひゃあ!」
よし、いい反応だ。
真那の右腕は、俺の左脇の下でキープ。
さらに真那の左手は、首の下から回した俺の左手でホールド。
上出来!
「う…上杉さ…?」
身動きを封じられた真那が『ウソでしょ?』と言いたげに聞いてくる。
「10割、ホンキです。」
「…フツー、100%じゃないですか?」
「…。」
「…。」
「…余裕じゃねぇか。」
ハッとした顔を見せたが、もう遅い。
もう何も言わせないようにと、キスをした。
「ん…っ!」
真那の唇を食べるように塞ぐと、そっと舌先で確認する。
真那の唇は、固く閉ざされていた。
閉じているなら…開けてみせよう。
何度も何度も、食べるように唇をついばむ。
時には舌で唇をなぞったり、唇を強く吸い込んでみる。
「んんっ…はぁっ…」
今だ!
ちょっとの隙間を狙って、舌を滑りこませる。
「うっ…ん…」
油断していた真那の舌を素早く捕らえ、逃げないように強引に絡ませる。