甘い夏 煙草の匂い
甘い息遣いと共に、真那の体から力が抜けていくのが分かる、
俺の空いたままの右手…使うのはマズいだろう。
そう思い、髪を優しく撫でる事にした。
後頭部で結わえてあるゴムをゆっくりとほどく。
腰まで届くロングヘア。ストレートだが、毛先15センチ程だけウェーブがかかっている。
撫でながら指先に絡め、弄ぶ。
弄びながら、ゆっくりとキスを繰り返す。
2人きりの部屋に聞こえてくるのは…
甘く漏れる真那の声。
どちらのか分からない息遣い。
まだ降り続く雨音…だけだった。