甘い夏  煙草の匂い



「と…とにかく、ちょっとでも変な事があれば、スグに電話しろよ?」

「はい。」

「じゃあ、おや…」

「あっ…」

「…ん?」

「あの…今日は、ありがとうございました。

すごく…楽しかったです。」

「あぁ…俺も、楽しかった。」

「ふふ…おやすみなさい…。」

「ん…おやすみ。」



愛しい声が聞こえなくなり、静かに切断ボタンを押す。


強引に連れ去り、ブラリと寄った母校…。そこが真那の母校でもあり、結果として真那を喜ばせる事が出来た…。


先週より昨日より、真那を身近に感じ…真那への想いが溢れて止まらない。


…ってゆーか、母校が同じって…まさに運命ってヤツだろ?やっぱり!



顔が緩んだまま戻らず、家に着くまでずっとニヤニヤしていた。


ふと頭にメロディが流れたので、徹夜で曲に仕上げ、進也と栄四郎に後日聴かせた。



「…なんか、運動会っぽい…」



と言われ、あっさりボツになってしまった…。




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