fall in labo〜恋する研究室〜
「こっちよ!」


ミナミさんがキョロキョロしている私たちを手招きする。


「お待たせしました!」


ダイキくんが明るく言うので、私もニッコリ笑ってペコリ。

先輩たちはもう全員揃っていて、席が2つだけ空いている。

カワサキの前でシゲヤマの隣か、4年生のタチバナさんの前でミナミさんの隣。


「じゃあ、波多江くんは茂山さんの隣、沢村さんは私の隣ね。」


飲み会の席まで決められるの?

私はいつもカワサキから遠く離されている。


「沢村さん。女の子同士、仲良くしようね。」


ミナミさんが笑いかけてくるので、私も笑顔で応える。

多分、引きつってるだろうけど。


「沢村さんは、お酒飲める?」


タチバナさんがメニューを見せながら私に聞く。


「飲めないことはないですよ。弱いですけど。」

「そっか。じゃあ……、すみませーん!ビール6つ!」
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