fall in labo〜恋する研究室〜
私は、自分の前に置かれた料理を取り分けようとお皿を探すが……。


「沢村さん、今日はいいから。そういうのは私がするから。」


隣からミナミさんに取られてしまった。

せっかく仕事見つけたのに……。


「沢村さん、飲んでる?」

「はい、まぁ。」


とは言ったものの、私のグラスの中にはビールがほとんど残っている。

苦手なんだよね、ビール。


「何?ビール嫌いなの?俺が飲むよ。」


そう言って手を伸ばしてきたのは……カワサキ!


「いいんですか?」

「いいよ、全然。」


久しぶりにカワサキと喋り、私のテンションは一気に上がる。

はずだったんだけど。


「カワサキさん、それはマズいですよ。沢村さんだって、一応、女の子なわけだし。」


また、ミナミさん。

この人、私に恨みでもあるのかと思ってしまう。

って言うか、一応って何?

私はれっきとした女の子です!
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