fall in labo〜恋する研究室〜
とは言え、はいそうですか、と納得できるわけない。


「でも、浩実とケンカしてたよね?初めて会った日。」

「まぁ、初めてじゃないけどね。」

「そんなことはどうでもいいの!あの時、何であんな面倒なことしたの?」


2人に騙されてたかと思うと、酔いもどこかへ吹っ飛んでいった。

私が詰め寄ると、ダイキくんは少し顔を赤らめた。


「それはさぁ、前日にケンカしてて。」


そんなの、私の知ったこっちゃない。


「なのにさぁ、若菜ちゃんが俺たち似てるとか言うから。」

「仕方ないじゃん。私、知らなかったんだもん。それに、ホントに似てると思ったし。」

「浩実、ヤキモチやいてた。」


ダイキくんの言葉の意味がわからず、私は首を傾げる。


「俺が、若菜ちゃん若菜ちゃん、って言ってたから。」


そう言って、ダイキくんはクスクス笑った。


「そこが好きなんでしょ?浩実の素直なとこ。」


私が訊くと、ダイキくんは深く頷く。


「うん、好きだよ。」


もうっ!

この2人の話は聞いてるこっちが恥ずかしくなっちゃう。
< 20 / 55 >

この作品をシェア

pagetop