fall in labo〜恋する研究室〜
3.協力者現る
「ごめーん、若菜。言っちゃった。」


浩実が全然悪びれる様子もなく言ってのける。


「何が?」

「ごめーん、若菜ちゃん。聞いちゃった。」


浩実の横に座ったダイキくんが浩実と同じ口調で言う。

浩実とダイキくんが付き合っていることを教えられてから、私たちは3人でお昼を食べるようになった。


「だから、何のこと?」


二人は顔を見合わせて不敵な笑みを浮かべる。

浩実が手招きするので私は顔を近づけ、3人で額を寄せ合う。


「カワサキさんのこと。」


そう言って、クスッと笑う浩実。


「……はぁ?」

「まぁ、若菜ちゃん。落ち着いて。」


思わず大声をあげてしまうと、ダイキくんになだめられた。

でも……、落ち着いていれるわけない!


「大丈夫だよ、大樹だもん。」


いやいや、浩実、意味わかんないから。


「誰にも言わないから。」

「当たり前っ!」
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