私が彼女を殺した訳(理由)

哀れみ

杏子は毎日のように病院へやって来た。


私の部屋は6人部屋でわりと軽傷者ばかりが集まっていた。


毎日お見舞いにやって来る杏子をみんなで持て囃し、入院している私なんて誰も気にとめない…。

陰気な病棟に杏子の美しさは一際目立つ。


知ってか知らずか杏子は誰にでも愛想がよくニコニコとしている。

でも、まだ私は杏子が見舞いに来てくれている嬉しさの方が強かった。


本当に綺麗…杏子。

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