私が彼女を殺した訳(理由)
今こうやって、平穏でいられるのも母親の理解があったから。

父親は勿論反対した。中小企業でもきちんとした会社勤めを望んでいたのだろう…。

でも、もう私には限界だった。

どうしても杏子から離れたかった。


母親はそんな私の気持ちを誰よりも理解してくれて、母方の親類縁者を頼りにこの料亭を見つけてくれた。


いくら仕事が辛くても私は日々充実していて気持ちまで明るくなっていった。


母さん、本当にぁりがとう…。

毎日母親に感謝し、一生懸命働いた。


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