KITUNE
もしかしなくても、祖父と祖母はコムラの家が近所にあるとでも思っているのだろうか?
…いや、絶対にそう思っている。
そしてわたしがそこへ行くのだと考えたのだろう。
実際は昨日、会った山の中の神社へ向かっているのだが…。
「しかし、キツイ…」
今日は麦わら帽子をかぶり、お気に入りの白いワンピースを着て来た。
…けれどこんな汗まみれでは、何もかも台無しだ。
「はぁ~。…もう帰ろっかな」
こんな格好じゃあ、コムラに合わす顔がない。
「…アラ、こんな所に人間の女の子?」
鳥のようにキレイで弾んだ声が、上から振ってきた。
顔を上げると、黄緑色のワンピースを着た少女がわたしの前に立っていた。
「こんにちわ」
…いや、絶対にそう思っている。
そしてわたしがそこへ行くのだと考えたのだろう。
実際は昨日、会った山の中の神社へ向かっているのだが…。
「しかし、キツイ…」
今日は麦わら帽子をかぶり、お気に入りの白いワンピースを着て来た。
…けれどこんな汗まみれでは、何もかも台無しだ。
「はぁ~。…もう帰ろっかな」
こんな格好じゃあ、コムラに合わす顔がない。
「…アラ、こんな所に人間の女の子?」
鳥のようにキレイで弾んだ声が、上から振ってきた。
顔を上げると、黄緑色のワンピースを着た少女がわたしの前に立っていた。
「こんにちわ」