KITUNE
一応湖の主に許しを貰ったので、わたし達三人は湖の周りを散歩することにした。

「キレイな所ね」

湖の周りには木が囲むように生えていて、とても涼しい。

「ミオも大人しくなったしね」

「ねぇ、ミトリ。ミオってそんなに怖いの?」

「怖いって言うか…」

ミトリとコムラは互いに顔を見合わせた。

「昔、ミオはお供え物を持たずにここへ来た人間は、湖で溺れさせていたんだよ」

「えっ!?」

コムラの口から、とんでもない言葉が飛び出た。

「まあ罰の一つだったんでしょうけど…今思うと、性格悪いやり方よね」

ミトリはしみじみと言った。
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