KITUNE

覚悟

…ふと目が覚めた。

陽が結構高くなっていた。

両隣で眠る二人は、まだ起きる様子がない。

ノドの渇きを感じて、わたしは起き上がった。

二人から少し離れて、湖を覗き込む。

「…飲めるかな?」

「飲めるぞ」

「ひゃあっ!」

湖の中から、ミオが顔を出した。

「おっおどかさないでよ、ミオ」

「スマンスマン。…ちょっとお前さんに聞きたいことがあってのぉ」

そう言うと、わたしに近寄ってきた。

< 41 / 75 >

この作品をシェア

pagetop