KITUNE
「コムラもか。珍しいな。お前達、三人がそろうなどと」

「たまには良いかと思いまして」

キムロが肩を竦めて見せる。

「―そなたは?」

主の視線がわたしに向いた。

「あっ、この子はりんと言います。ボクのその、知り合いの女の子でして…」

わたしはコムラとミトリの手を、そっと離した。

まっすぐに主の眼を見る。

ミオは眼に力が表れると言っていた。

彼の切れ長の深緑色の眼は、とても美しかった。

人間を食べる神とは思えないほどに。

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