KITUNE
わたしは後頭部に手を回し、お面の紐をゆっくりと解いた。
「っ! りん、何を!」
コムラの驚きの声を聞いても、わたしは止めなかった。
そして―お面を取った。
「―はじめまして、山の主様。わたしの名前はトキワ…時環倫と言います」
―人間?
―人間だ!
―人間がいるぞ!
周囲の神々が騒ぎ立てる。
しかしわたしと主は、正面から向かい合っているだけ。
「りっりん! 何てことを…!」
ミトリとコムラが慌てる。
「っ! りん、何を!」
コムラの驚きの声を聞いても、わたしは止めなかった。
そして―お面を取った。
「―はじめまして、山の主様。わたしの名前はトキワ…時環倫と言います」
―人間?
―人間だ!
―人間がいるぞ!
周囲の神々が騒ぎ立てる。
しかしわたしと主は、正面から向かい合っているだけ。
「りっりん! 何てことを…!」
ミトリとコムラが慌てる。