KITUNE
「確か祖母の苗字が…津見家だったような…」
「津見家…。もしや先祖にお主と同じ、『りん』という娘はいなかったか!」
いきなりわたしの両肩を掴んで、主は眼を見開いた。
「えっええ。わたしの名前の読み方は、その人から貰ったものだって、父が…」
「まことかっ!」
「はっはい。祖母の実家は元々、神道系の神社の家系で、今は祖母の弟の者が実家を継いでいます」
なので権力者の家の者の祖父と、村では重要な役目を担う祖母は、生まれてすぐ婚約させられたらしい。
まあ今でも仲睦まじい夫婦だが…。
…ん? アレ? 今なんか、とても重要なことを思い出さなかった?
確か祖母の実家が祭っていたのは………山の神。
津見という苗字も、大山津見神―つまり古事記に出てくる山の神様から貰った苗字で…。
「…んん?」
「津見家…。もしや先祖にお主と同じ、『りん』という娘はいなかったか!」
いきなりわたしの両肩を掴んで、主は眼を見開いた。
「えっええ。わたしの名前の読み方は、その人から貰ったものだって、父が…」
「まことかっ!」
「はっはい。祖母の実家は元々、神道系の神社の家系で、今は祖母の弟の者が実家を継いでいます」
なので権力者の家の者の祖父と、村では重要な役目を担う祖母は、生まれてすぐ婚約させられたらしい。
まあ今でも仲睦まじい夫婦だが…。
…ん? アレ? 今なんか、とても重要なことを思い出さなかった?
確か祖母の実家が祭っていたのは………山の神。
津見という苗字も、大山津見神―つまり古事記に出てくる山の神様から貰った苗字で…。
「…んん?」