KITUNE
コムラの神力で持っているような神社の建物。

…秋や冬に入ったら、手遅れだな。

「でっでも、りん。キミ、もうすぐ帰るんだろう?」

「あら、言ってなかった? わたし、ここに残ることにしたのよ」

「はいぃ?」

「言ったじゃない。あなた達と…コムラと一緒にいたいって」

わたしはコムラにニッコリ微笑みかける。

「今朝方、電話で両親にも話したの。夏休み明けたら地元の高校に通うわ」

「…りん。キミって人は…」

「積極的でしょ? …恋をすると、人って強くなるのよ」

「りん…」
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