まもりねこ。

 そこまで話すと、落ち着いてきたのか陽汰は大きく深呼吸をして、また話しだした。


「それにさ、オレが人間だからなのかもしれないから。人間に反応するのかもしれないしさ、ね?」


 陽汰は少し寂しそうに笑ってみせた。


 それを見たネムはとても切ない気持ちになり、それでいて申し訳ない気持ちにもなった。


 ――こんなブレスレット、着けてくるんじゃなかった。


 ネムは頭を垂れ、考え込んでしまった。

 鼻の奥がツンとなり、涙が出そうになったが必死で堪えている。



 ……と、ネムの頭の上に手が置かれた。

 びっくりして顔を上げると、陽汰がネムの頭を撫でながら言った。


「ほら、そんな悲しそうな顔しないで。ごめんね。オレなら大丈夫だから」


 ネムは頭を撫でられる事が大好きだが、まさか男の子に、それも陽汰に撫でられるなんて想定外だった。


 嬉しいというよりも凄く恥ずかしくて照れくさくなってしまった。



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