まもりねこ。
それに気付いた陽汰は慌てて手を離した。
「ごめ、ん。なんか、つい。ほっとけないなーって。でも、気をつけるね」
ネムは首を横に振ることしか出来ず、早くディルクが戻ってきてくれればいいのにと思った。
撫でられたのが嫌なわけではなくて、なんと答えていいか分からなくて気まずくなってしまうのが嫌だったからだ。
いつもならいいタイミングでディルクが現れるのに、今回は中々来てくれなかったので、やっと来た時に思わず文句を言ってしまった。
いきなり怒られて訳が分からなかったディルクだが、すぐ戻るというような事を守れなかったから怒っているのだろうと勝手に解釈し、お詫びのつもりでネムの頬をペロリと舐めた。