まもりねこ。
――そしてお婆ちゃんもホットミルクを一口飲み、話始めた。
「東の方角で、なにやら良くない事が起こる予感がする。それが何かは分からない。分からないからこそエルフ達は姿を消している、というか隠れているといった方が正しいかね。」
ネムははっとした。
「そういえばディルクに東の空が嫌なにおいがするって言われたっけ」
お婆ちゃんはそれを聞いて優しく言った。
「ディルクはなんの為にお前と一緒にいるか分かるね? だとしたらなるべくディルクのいう事を聞いておくべきだよ」
――急にどこからか生ぬるい風が吹き始めた。
お婆ちゃんは席を立ち、戸棚の奥にある茶色いつぼの中からトカゲを取り出した。
「おかえり。約束の4匹だよ。持っておいき。マルティナは何か言ってたかい?」