まもりねこ。
「翌日には近所中に知れ渡り、家族全員非難されてしまった。仲が良かった友達もお前を避けるようになり、お前を見るたびに怯えていた」
ディルクは首を横に振った。
「そしてお前は部屋にこもりっきりになってしまった。前のように魔法を披露することもなく、むしろ魔法を嫌った」
「そんな……」
ネムはなんて言ったらいいか分からなかった。
自分のせいでお爺ちゃんが死に、お婆ちゃんにも両親にも辛い思いをさせてしまった。
――不思議と涙は出なかった。
いや、無理やり抑えていたのかもしれない。
今ここでお婆ちゃんの顔を見てしまえば確実に泣くだろう。