まもりねこ。
第七章 血を求めていた者
ネムはいつもの時間に目を覚ますと、ベッドの横に置いておいたブレスレットを右手につけた。
今日、例え悪天候でもお婆ちゃんの家に行って謝ろうと思っていたネムは、カーテンを開けてほっとした。
――昨日とはうって変わって快晴だ。
「いい天気! あんまり暑くならないといいけどね?」
着替えながらディルクに問いかける。
「本当に行くのか? そんな事をされてもエレン殿は嬉しくないと思うのだが。それに……」
「自分が喋っちゃった事で怒られるのが怖いんでしょ」
くすっと笑いながらネムは言った。
「それも少しはあるが……」
「はいはいはいはい。でも行くって決めたのよ。さ、朝ごはん食べよう」