まもりねこ。
第九章 最愛の人
訳が分からず、ネムはぽかんとしてしまった。
――ディルク?あの子は今しがた天に召されたはず。
白い光と共に消えてしまったのだから。
「ディ、ディルクだなんて……いくら冗談でも許せないわ!!」
「この状況でそんな冗談なんて言う人はいないだろう」
お婆ちゃんはため息交じりで答えた。
「だって! ディルクは、ディルクは……っ」
ディルクの傷ついた体を思い出し、また涙が溢れてきた。
「ネム。人と守り猫、双方が愛を認識した時・・・守り猫は本来の姿で現れるのだ」