まもりねこ。
「それにしても今日は人が多いわね。特にエルフやゴブリンばっか!」
「あ、これ一袋ちょうだい」
口の中に入れるまで何味か分からないコットンキャンディを受け取り1つ頬張った。
「……うげ。バナナ味じゃないの」
「わたしも食べたい。ひとつくれぬか」
ネムは小さめに千切ったコットンキャンディをディルクの口の中に入れた。
「すまない。……ふむ、ミルク味だ」
お気に入りの味だったのでディルクはご機嫌なのか、ノドがゴロゴロ鳴っていた。
ネムは立ち止まり、当たりを見渡してみたが友達の姿は見付けられそうになかった。
「あの魔法を使って探したいけど成功したこと無いからダメね。ディルク、今日は人も多いし疲れちゃうから一周したら帰りましょ」