無人島
私とナホはお店を後にした。

テツヤくんももう駅についてるってこともあって、私達はかなり急ぎ足で駅までの道のりを歩いた。

駅が見えてくると、ナホは途端に口数少なくなり、必死の目線でテツヤくんを探し始めた。

ははは。

かわいい。

相当に惚れてるね。

そんなナホを横目に、くすりと笑った。

「あ、いたいた。」

ナホはそう言うと、少し頬を紅潮させてテツヤくんに手を振った。

テツヤくんもすぐに気づいて、前髪をかきあげた手で手を振った。

ふぅん。

やっぱいい男じゃん。

絵になるってか。

ケントの場合・・・

はぁ。

もう比べるのはよそう。気分が暗くなってくる。

それに、私はもう別れるって決めたんだから、どうでもいいか。
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