無人島
ナホは半分あきれた顔で、ほとんどなくなったコーラをすすった。

店内にズルズルっていう品のない音が響く。

ナホもよほどのショックだったとみえる。

だって、ナホも彼氏とつい最近付き合いだして、初めての海だった。

「私さぁ、めちゃがんばってブリブリの水着用意したんだよぉ。ボートで転覆してる無様な格好、彼氏に見せられないって。」

「そうだよねぇ。だって、ナホの彼氏かっこいいし、こないだ付き合ったばっかだもんね。それに、ナホの友人の彼氏が、こんな馬鹿だなんていうのも結構やばかったりするし。」

「う~・・・そこまでは言ってないけど、ほぼ正解。」

「言ってるようなもんじゃん!」

私とナホは顔を見合わせてケタケタ笑った。



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