月と太陽Ⅲ
ソフィアの指示の下、探してみたのだが、ホルストに関する情報は一切書かれていなかった。
「そう簡単に見つかる訳がないか…」
ふぅと息を漏らしながらサスティンが疲れたような声で呟いた。
その呟きが聞こえたのかフェリアがサスティンわ見つめる。
「そうね。そもそもホルストは身を隠す事を得意としてるんでしょ?何せ五百年も身を潜ませているんだし…」
その言葉を聞いてソフィアが何かを思い出したように両手をパンっと合わせた。
「では人に聞いてみたらいいのではないでしょうか。確かアルスの街には腕利きの情報屋がいると聞いたのですが…」
「"ヘレナ・アルレス"か!」
レオルがいち早く反応し、興奮したように言った。