月と太陽Ⅲ



するとレオルが少女を見つめたまま言う。


「あいつは……私の――」


レオルが言いかけた時、サァっと風が通った。

草たちが騒いでいる。


そしてレオルはキッと少女を見据えながら続けた。


「――妹だ」


少女がクスッと笑った。
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