月と太陽Ⅲ



「つまり君は太陽側の人間だという事か?」


サスティンが横で言った。


アイナはうーんと唸ると

「そうでもあり、そうでもないわ」

と答えた。


そうでもあって、そうでもない?


太陽側の人間ではないの?


でもそうでもあるって事は少なくとも太陽側に近い人間って事になる。


エセルは心配そうにちらっとレオルを見た。


レオルは驚きを隠せないようだ。

顔を俯かせている。


「レオル…」


そんなレオルを想うとエセルは悲しくてしょうがなかった。
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