月と太陽Ⅲ

第五夜、別れ




「立てるか」


サスティンは先程のイエロバードの勢いのまま立たないレオルに手を差し伸べた。


さっきエセルがまた杖を変換させようとした時、なぜかフェリアが制したのが見えた。一体何だ?


レオルは南へと消えていったアイナをいつまでも見て、俯いていた。


"立たない"のではない。


"立てない"んだ。


サスティンは悲しそうにレオルを見つめた。
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