月と太陽Ⅲ



自分の両親が殺された時、暗殺した犯人は分かっていないとツェーラは言った。


しかし、そんなはずはない。


父と母は人当たりのよい優しい人だった。


そんな人を殺すような者はいないはずだし、何より私は知ってしまった。


城内の衛兵が話しているのが聞こえた。


二人を殺したのは太陽だと。


『おい、あの子だろう。例の両親を殺された子。裏切り者だったらしいぞ、暗殺した奴』
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