秘密な基地
「あ、僕の友達の
タケシ君、
これから部屋で
遊ぼうと思って。」
「おお、そうかい、
よろしくよ、
よく聞いてくれたタケシ君。」
そう言うと、
ゴロウは自慢気に
語り始めました。
「これはな、
色んな世界に
行ける絨毯でな。」
ノブオもタケシも
興味津々に
身を乗り出しました。
「この絨毯で眠る時、
ある条件が重なる事で、
その人は、不思議な
世界に行けるんだぞ。
その条件は、
その人が、深い眠りに就きつつ、
何か深い思いが胸にある事、
そして、その気持ちを包む、
自然の暖かな
強い風が吹く時、
その風が、その人を
異世界へといざなうっていうんだ。
前にこれを使ってた人は、
二百年前の世界を
見てきたっていうんだ、
どうだ、すごいだろ。」
「インチキよ、インチキ、
変な夢でも見たのよ、
その人も。
子供達に変な話
吹き込まないで
もらえないかしら」
ユウコがすかさず
口を挟みました。
ゴロウは笑いました。
「確かに俺も、
何度もこの絨毯外に敷いて、
寝てみたんだがな…。
色んな世界って言うか、
色んな夢は見たかなあ…。」
「なーんだ、
やっぱりインチキかあ。」
そう言って、
ノブオは笑いました。
しかし、タケシには
笑えませんでした。
もしかしたら、自分は、
あの絨毯で寝たから、
この三十年前に
来たのではないか、
そんな思いが
交錯していました。
「ごめんねタケシ君、
変な話聞かせちゃって。」
ユウコの言葉に、
タケシは、作り笑いを
浮かべました。
タケシ君、
これから部屋で
遊ぼうと思って。」
「おお、そうかい、
よろしくよ、
よく聞いてくれたタケシ君。」
そう言うと、
ゴロウは自慢気に
語り始めました。
「これはな、
色んな世界に
行ける絨毯でな。」
ノブオもタケシも
興味津々に
身を乗り出しました。
「この絨毯で眠る時、
ある条件が重なる事で、
その人は、不思議な
世界に行けるんだぞ。
その条件は、
その人が、深い眠りに就きつつ、
何か深い思いが胸にある事、
そして、その気持ちを包む、
自然の暖かな
強い風が吹く時、
その風が、その人を
異世界へといざなうっていうんだ。
前にこれを使ってた人は、
二百年前の世界を
見てきたっていうんだ、
どうだ、すごいだろ。」
「インチキよ、インチキ、
変な夢でも見たのよ、
その人も。
子供達に変な話
吹き込まないで
もらえないかしら」
ユウコがすかさず
口を挟みました。
ゴロウは笑いました。
「確かに俺も、
何度もこの絨毯外に敷いて、
寝てみたんだがな…。
色んな世界って言うか、
色んな夢は見たかなあ…。」
「なーんだ、
やっぱりインチキかあ。」
そう言って、
ノブオは笑いました。
しかし、タケシには
笑えませんでした。
もしかしたら、自分は、
あの絨毯で寝たから、
この三十年前に
来たのではないか、
そんな思いが
交錯していました。
「ごめんねタケシ君、
変な話聞かせちゃって。」
ユウコの言葉に、
タケシは、作り笑いを
浮かべました。