秘密な基地
 『ごめんなタケシ、
父さん、お前の忠告
聞けなかったんだ。
父さんはあの火事のあと、
タケシがなぜ消防士になるな、
と言ったのか考えたんだ。
おそらく父さんは
火事場で死んだんだろ、
タケシはそれを止めようと
してくれたんだよな。

ありがとう。

でも、父さんやっぱり
消防士になる道を選んだんだ。
あの火事で
タケシは
自分の命をかえりみず、
父さんを
助けてくれただろ。
あの時から、父さんも
火事から出来るだけ
多くの人の命を
救いたい
という気持ちを強く
持つようになったんだ。
タケシがいなければ、
とっくに
丸焼きになっていた
この命、今度は、
人が丸焼きになるのを
防いでやりたいんだ。 
あっ、それと、寝起きも
良くするよう直したんだぞ、
消防士たるもの、
いつでも素早く起きて、
行動できなければ
しょうがないからな。
父さんは、消防士であるという事、
そして、タケシが父さんの
息子である事が
本当に誇りだよ。』
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