秘密な基地
「畑だ…。」
そこにある
筈の我が家がなく、
更には周りに並々ならぶ
建物やアスファルトの
道路もなく、
畑の間を通る砂利道と、
点々と建物が見える位で、
タケシの住んでいる
町とは程遠い
風景がありました。
「ねえ、今何年?昭和?」
あとを追ってきた
ノブオに恐る恐る聞きました。
「はっ?昭和五十一年の
九月三日だろ、
そんな事も分かんないの?」
ノブオの言う日付は
こ三十年前の日付です。
確かに、この田舎チックな
殺風景は、タケシの
住む住宅街の
混雑した風景とは違います。
ですが、周りの山々の形は、
変わっていません。
という事は、
この場所は、タケシの住む
近所であるのには変わりなく、
時代が変わっている事に…。
つまりノブオでなく、
タケシ自身が
洞穴で寝ている内に、
三十年前の同じ場所へと
タイムスリップして
しまったのです。
タケシは、驚愕のあまり、
その場に、膝を付き
愕然としてしまいました。
「ねえタケシ君、
さっきからどうしたんだよ、
何をそんなに
落ち込んでるんだよ?」
確かに、ノブオから
見たタケシの急速な落胆ぶりは、
異常にも見える程でしょう。
それに気付いたタケシは、
気を取り戻しました。
「ノブオ君、僕は三十年後の
平成十八年、
九月二十日から来たんだ。」
「はっ?平成?」
何を訳の分からない事を
言ってるんだ?
とノブオはポカンとしています。
確かに、理解出来る訳が
ありません。
タケシはそれを察し、
説明しても無駄な事を判断すると、
慌てて適当に
ごまかしました。
そこにある
筈の我が家がなく、
更には周りに並々ならぶ
建物やアスファルトの
道路もなく、
畑の間を通る砂利道と、
点々と建物が見える位で、
タケシの住んでいる
町とは程遠い
風景がありました。
「ねえ、今何年?昭和?」
あとを追ってきた
ノブオに恐る恐る聞きました。
「はっ?昭和五十一年の
九月三日だろ、
そんな事も分かんないの?」
ノブオの言う日付は
こ三十年前の日付です。
確かに、この田舎チックな
殺風景は、タケシの
住む住宅街の
混雑した風景とは違います。
ですが、周りの山々の形は、
変わっていません。
という事は、
この場所は、タケシの住む
近所であるのには変わりなく、
時代が変わっている事に…。
つまりノブオでなく、
タケシ自身が
洞穴で寝ている内に、
三十年前の同じ場所へと
タイムスリップして
しまったのです。
タケシは、驚愕のあまり、
その場に、膝を付き
愕然としてしまいました。
「ねえタケシ君、
さっきからどうしたんだよ、
何をそんなに
落ち込んでるんだよ?」
確かに、ノブオから
見たタケシの急速な落胆ぶりは、
異常にも見える程でしょう。
それに気付いたタケシは、
気を取り戻しました。
「ノブオ君、僕は三十年後の
平成十八年、
九月二十日から来たんだ。」
「はっ?平成?」
何を訳の分からない事を
言ってるんだ?
とノブオはポカンとしています。
確かに、理解出来る訳が
ありません。
タケシはそれを察し、
説明しても無駄な事を判断すると、
慌てて適当に
ごまかしました。