【奏】たらればの時間
れ
目が覚めると、自分の部屋のソファで
不自然に眠る私で…
今はどちらの世界だろう?
「ん…んー」
背伸びする声と人影に目を向けると
そこには…タクがいた
「ミサキの寝顔見てたら一緒に寝ちまった」
優しそうに微笑むタクに胸がキューってなる
2人で飲む温かくて甘いミルクティ
男の人なのに、タクは苦い珈琲が嫌いで
いつも2人で甘いミルクティを飲んでたね
タクを選んだとしても
タクは私を許せるのかな?
抱える罪悪感に耐え切れず
罪を吐露し別れを告げた私に
それでも別れたくないって言ってくれた
それなのに、タクかカズか選べないわたし…
だって、許して貰える筈がない…
いつか同じ事されるかもしれない…
「なぁ…今、何考えてる?」
その声で我に返り、視線を向けると
不安そうに私を見つめるタク
そんな表情をさせてるのは私で…
罪悪感にますます胸が締め付けられる
「タクはきっとこの先ずっと私の事
許せないと――」
「俺はミサキの事、許せるよ
ミサキが傍にいてくれるなら許せる
俺は絶対ミサキを悲しませない」
私の言葉を遮ったタクは真剣で
力強い言い切りに胸が高鳴る
いつも優しいタクでも
自分の信念には強い
「ん…でも…」
「信じられない?」
「そんな事はないよ…でも…」
「決めきれない…かっ」
「ごめんね…」
「…っ」
さっきまでのミルクティの温かさはなく
2人の間に無言の冷たい空気が纏う
「待つって言ったのは俺だもんな」
そういつもと同じ優しい声を出し
大きな手で優しく頭を撫でてくれる
その優しさに胸がまた痛みだす
…優しくされる資格なんてない
なのに…
優しくして欲しい…
その優しさに甘えちゃうんだ…
不自然に眠る私で…
今はどちらの世界だろう?
「ん…んー」
背伸びする声と人影に目を向けると
そこには…タクがいた
「ミサキの寝顔見てたら一緒に寝ちまった」
優しそうに微笑むタクに胸がキューってなる
2人で飲む温かくて甘いミルクティ
男の人なのに、タクは苦い珈琲が嫌いで
いつも2人で甘いミルクティを飲んでたね
タクを選んだとしても
タクは私を許せるのかな?
抱える罪悪感に耐え切れず
罪を吐露し別れを告げた私に
それでも別れたくないって言ってくれた
それなのに、タクかカズか選べないわたし…
だって、許して貰える筈がない…
いつか同じ事されるかもしれない…
「なぁ…今、何考えてる?」
その声で我に返り、視線を向けると
不安そうに私を見つめるタク
そんな表情をさせてるのは私で…
罪悪感にますます胸が締め付けられる
「タクはきっとこの先ずっと私の事
許せないと――」
「俺はミサキの事、許せるよ
ミサキが傍にいてくれるなら許せる
俺は絶対ミサキを悲しませない」
私の言葉を遮ったタクは真剣で
力強い言い切りに胸が高鳴る
いつも優しいタクでも
自分の信念には強い
「ん…でも…」
「信じられない?」
「そんな事はないよ…でも…」
「決めきれない…かっ」
「ごめんね…」
「…っ」
さっきまでのミルクティの温かさはなく
2人の間に無言の冷たい空気が纏う
「待つって言ったのは俺だもんな」
そういつもと同じ優しい声を出し
大きな手で優しく頭を撫でてくれる
その優しさに胸がまた痛みだす
…優しくされる資格なんてない
なのに…
優しくして欲しい…
その優しさに甘えちゃうんだ…