【奏】たらればの時間
走って、走って
向かう先はカズの部屋
インターフォンを鳴らす私に
驚いた表情をしながらも
私を部屋に招き入れてくれた
「ミサキがアポなしで来るなんて
あの日、以来だな」
あの日…階段から落ちた…
不思議な出来事が始まった日
「そうだね」
カズが目の前に温かい飲み物を出してくれた
年上のブラックを好むカズに合わせて
甘党なのに、必死で飲めるようにした
ブラックの珈琲
一口含むと苦さが広がった
今は…この苦さも嫌いじゃない
コートの中から取り出した小さな箱を
テーブルに乗せた
カズの纏う空気が変わるのがわかる
向かう先はカズの部屋
インターフォンを鳴らす私に
驚いた表情をしながらも
私を部屋に招き入れてくれた
「ミサキがアポなしで来るなんて
あの日、以来だな」
あの日…階段から落ちた…
不思議な出来事が始まった日
「そうだね」
カズが目の前に温かい飲み物を出してくれた
年上のブラックを好むカズに合わせて
甘党なのに、必死で飲めるようにした
ブラックの珈琲
一口含むと苦さが広がった
今は…この苦さも嫌いじゃない
コートの中から取り出した小さな箱を
テーブルに乗せた
カズの纏う空気が変わるのがわかる