時空戦争─我等世界ノ救世主!?─
第三章:異変
混乱していた頭も日を追う毎に落ち着きを取り戻して、今ではこの世界の生活にすっかり慣れた。
住めば都とはこのことか、周りの環境に慣れてしまえば、あとはこっちのものである。
俺達二人でクリアネスだとわかってから、何か有っても護衛がしやすいように、またどちらか一人が逃げ出さないようにと、部屋を一緒にされた。
部屋自体が広いので、別に生活に支障はないのだが、如何せん気分的に乗り気はしない。
男二人で一つの部屋に居るというむさ苦しい状況の中、俺はサラダを口に運んだ。
食事を持ってきてもらえるのは有り難く見えるのかもしれないが、アズサたちは俺達を部屋から出さないようにしている。
簡単に言えば、閉じ込められているといっても過言ではないのだろうが、俺達二人が世界の方向のコンパスを持っているとなれば、話は違ってくるのだろう。
「向こうの世界は、どうなってんのかな。俺達が居なくなって、なんか変わってんのかな…」
「さーな。俺は別に問題ないけど。誰とも関わってないし」
思わず口から出た言葉は、ほぼ毎日呟いている台詞で、夜統も毎回興味無さそうに同じ言葉を答える。
帰りたい、と言う気持ちが、日増しに強くなる気がした。