時空戦争─我等世界ノ救世主!?─
重苦しい雰囲気の中、夜統の呻き声が聞こえて、俺は反射的にベッドに駆け寄った。
夜統はぼんやりとした目をこちらに向けて、「幸村」と俺の姿を確認するように小さく唇を動かした。
俺は夜統に目線を合わせるように屈んで、虚ろな表情の彼に尋ねる。
「大丈夫か?」
「…何とかな。生きてはいる」
擦れた声が辛そうだったので、俺はそれ以上話し掛けなかった。
アズサが居心地悪そうに目を泳がせて、先程メイドに持ってこさせていたお粥を夜統に差し出した。
夜統は不審なものを見るような目付きになる。
「……あなたに死なれたら困るの。それ食べて、回復しなさい」
「……………腹、減ってねぇ」
夜統は苦々しく吐き捨てた。実際、空腹は感じていない。