時空戦争─我等世界ノ救世主!?─
アズサはムッとしたのか、ベッドサイドのテーブルに乱暴にお粥をおいて、「好きにすれば良いわ!」と鼻を鳴らして部屋を出ていった。
夜統は眉間にシワを寄せて呻き、モゾリと身じろぎした。
「何、あいつ………」
「彼女なりに心配してたよ。お前が目覚ますまでずっとここに居たし」
「…………」
俺がそう言ってお粥の蓋を取ると、夜統はゆっくりと起き上がった。
「貸せ」
「ん?」
力無く、投げ出されるように伸ばされた腕。俺は首を傾げた。
夜統は俺からお粥を取り上げて、酷く怠慢な動作でそれをパクリと口に運んだ。塩加減が足りなかったのか何なのか、彼は顔をしかめ、
「梅干し欲しい…」
「ハハハッ、使用人さんに頼もうか?」
「めんどくせぇ…」
そして、少しだが笑顔が見え始めた。俺は少し安心した。食欲が出てきた夜統に尋ねてみる。
「大丈夫なのか?かなり具合悪そうだったけど」
「ん?あー…」
夜統は少し唸ると、お粥の鍋を置いた。