時空戦争─我等世界ノ救世主!?─
「たぶん、見てたからわかるだろうが、この力……クリアネスの時渡りの力は、かなり体力を持ってかれるんだと思う。気付いたらここに寝かされてたし、あのあとは頭がボーッとして…」
「何で俺は平気だったんだろう……。俺は夜統の力を引き出してるだけだから、直接的な負担は無いってことかな」
俺がそう言うと、夜統は眉を寄せた。
「そうとは言いきれねぇな。お前にも何か影響があるかも知れねぇんだ。自覚症状が無いだけでな」
「何だ、心配してくれんの?」
「ちげーよ。お前までヘバったら元の世界に帰れねーだろうが」
そっぽを向く夜統だが、その言葉は結局俺の問いを肯定してくれているという事だ。(だって、帰りたいって言ってたのは俺だけだったしね)
「素直じゃないなぁ」
「あぁ?」
更に不機嫌そうに眉間に皺が寄る。黙ってたら男前なのに、こういうとこ勿体無いな。