時空戦争─我等世界ノ救世主!?─
夜統は、オヤジ狩りグループからおっさんを守るように彼らの前に立ちふさがると、睨み合いを始めた。
俺はそんな光景を、固唾を飲んで見守る。
正直、早く逃げ出したいと思っているくせに、足が動こうとしない。
これが、怖いものみたさってやつか。
「良い度胸じゃねェか?あぁ?」
「少なくとも冴えねェおっさんから金巻き上げて優越感に浸ってるお前等よりゃ、肝は座ってるかもな」
挑発的な笑みを浮かべる夜統に、彼らの怒りは頂点に達した。
「この野郎……先ずはテメーからぶっ殺してやる!」
夜統はあっという間に囲まれてしまった。
その隙におっさんは逃げることに成功し、夜統は一瞬安堵したように表情を緩ませた。
しかし、安心したのも束の間、一斉にグループの奴らが飛び掛かった。
「あっ、」
俺はおっさんにぶつかってしまった。
しかも思わず声も出してしまった。
これ以上この場に居るのは不味い。
俺は逃げるようにその場を立ち去り、帰宅した。