恋の唄
「だって! 華原君が気持ち良さそうに寝てるから!」
言って、私はハッとなった。
これは言わなくてもいい事だったんじゃ……
目の前の華原君は目を丸くして私を見ている。
そして、プーーッと吹くと盛大に笑い出した。
もちろん声をひそめて。
「お、おま、おもしれぇ!」
「何で笑うのよっ!」
なんて怒って抗議してみたものの、私の思考は華原君の笑顔に向いていた。
こんな風に笑うんだなぁって。
可愛い寝顔に無邪気な笑顔。
今日、新しい華原君の姿を見れた事が嬉しいと思った、そんな一日だった──‥