恋の唄
プリクラに映る華原君の横顔は、何度見ても真剣さを漂わせている。
この時の事を聞いたら、華原君は答えてくれるんだろうか。
あれからそんな考えが何度も過ぎっている。
けれど聞けないのは……
何となく怖いから。
正直、少し期待している私がいる。
だから否定の言葉を聞いてしまうのが怖いんだと思う。
普通にしている華原君を見ていると尚更ネガティブな方向に考えてしまったりもするし。
再び溜め息をついて私はプリクラを手帳に戻すとペンを取った。
とにかく書いてしまおう。
このまま居続けたら夜になってしまいかねない。
私は日誌に向き合って適当に書くことにしたのだった。