とりまー紀文
23.貯金箱「ナナちゃん」かど の巻 ミニチュア・ダックスフンド
 うちの店のおとなりさん、南側に面した日当たりのいい廊下が、ナナちゃんの部屋である。
ナナちゃんは、毎月、トリミングに来てくれるようになった。
 トリミングが終わって少し時間があると、私はナナちゃんと遊ばせてもらう。
プレイルームで私がゴロゴロしていると、ナナちゃんは部屋の四隅の角の所まで歩いていく。
と、急にくるっと向きをかえて、こっち目掛けてダッシュで頭ごと突っ込んでくる。
思わず「かわい〜ね〜。」と頭なでなで。
するとまた、ナナちゃんは向きをかえ角まで歩いていく。
ほっとくと何度でも突進してくる。
家でもやってるんだろうなあ。
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